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定性と定量の活用
感性や感覚はとても大切です。閃きや気付き、予感をもって生きることには大きな意味があります。しかし、よほど凄い霊感のある人でない限り、判断の背景となる確たる確信を生むためのエビデンスや、確証がなく、感覚だけで何もかも理解し、生きていくのは困難でしょう。
もちろん自分の経験や知識がなくても、いわゆるメンター(良き指導者、良き助言者、恩師)がいるなどしっかりとした相談相手がいて、常に意見をもらえるのであれば、判断にも客観性が出てきます。そうすれば安心して次に進める可能性は高くなりますね。但し、なかなかすべての人がそうした人に巡り合うことはできません。
経験が豊かで知識を積み重ねてきたとき、ある種の感が働き、閃きのなか成果をあげられることもありますが、通常はなかなか難しいことです。経験や知識の裏付けはあるものの、それが何かを判断したり行動するときに十分でないときには、定量化された情報を拠り所として活用することが有効です。定量化は定性化の対局にある考え方です。
定性化は「ある事象の性質や要素などを記述すること」をいうのに対して、定量化は「質的にしか表せないと考えられている事象を,数値で表すこと」をいいます。
できるだけ対象物を数値化して、そこにある本質を数値により表し、また、統計的な対応をすることにより、手を打てる確率を高めることができます。
感覚や感性による定性的な行動だけではなく、現状を数字で捉えた定量的行動をバランスをとりながら物事や事象を判断し、行動に結び付けることが必要です。
どちらか一方に偏るのではなく、場面場面でスイッチを切り替え、物事を多面的にみることで物事に当たります。物事を定量化することにより、現状を多角的にみる癖をつける。そのうえで、自分の経験や感を働かし、最終的にはどのようにしていくべきなのかを判断し決定する、といったながれをつくることが成功の要諦です。
定量と定性のバランスで時代を乗越える
何かを行うときには、
- 重要度に応じて優先順位をつけた行動すること、
- 得た知識や経験をしっかりと取り込み蓄積すること、
- 物事を定量化するくせをつけること、
- そのうえで事象を解析し、
- 定量、定性の両面から、物事をどのように捉えていけばよいのかを見極めて行動すること
が有効です。なお、時間があれば、芸術や文化に触れる時間をとり感性を磨き、何かあったときに想像力を身に着けたり、物事を肌で感じられるようにしておくことも大事ですね。数字を見て現状を把握し、経験や知識の蓄積、そして身に着けた肌感覚から得られる勘により判断や行動を行うことを繰り返すなかで、定量と定性のバランスを身に着け、より的確な処理を行うことができるようになります。
これらを忘れず厳しい時代を乗り越えていかなければなりません。
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