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患者が減少する

外来診療を生業とする一般診療所が毎年、微増しています。傾向は、有床診療所(ベッド19床以下の診療所)の廃止を超えて無床の診療所の新規開業が多くあったことを意味しています。

ただ、医療の必要な高齢者がこれから増加していくとしても、彼らは在宅での医療を受ける機会も多くなり、皆高齢者が通院するものでもありません。

なので、開業が盛んになれば既存の診療所と間での競争が激しくなることは必至です。

さらに、今回のようなコロナ騒動があればなおさらですが、コロナ中熱発患者以外の患者は来院を控える傾向があるのは言うまでもなく、コロナ後も日本経済回復の遅れから、家族の所得が減少したり予想される医療費の自己負担が増加することで、受療回数(患者が来院する回数=日本は医療機関にかかる回数が世界一です)低減も予想されます。

このような環境下において診療所が繁栄し続けるためには、比較優位性をもつ活動をしなければなりませ

繁栄10のポイント

以下のポイントに留意して診療所運営を行う必要があります。

1.朝早くか、夜遅くまでの診療を行うなど、他の診療所の診察していない時間に診療する。また土日や祭日にも診療日を設定する

2.連携を強化することや、新しい治療や診療科を設置することで新患を増患する

3.地域住民のため診療所固有の健康倶楽部を組成し、会報を発行。役立つ情報開示で地域住民の健康管理とともに来院促進を行う

4.日常的に診療所において休日や夜間、あるいは昼間の時間を利用して、セミナーを開催し病気の不安をできるだけなくす

5.HPやパンフ、チラシ等の媒体や営業活動によりプロモーションを行い、自院を地域により浸透させる

6.訪問看護ステーションやケアマネと組んで、外来だけではなく、やはり在宅にも興味をもつ

7.事業計画と年間目標を明確にして目標から現在の行動を決定する

8.経費を無駄にせず計画的な資産形成を行うなど現金を増やすことで次に備える

9.マニュアルやチェックシートにより仕事の手順やノウハウの整理をしっかり行う

10.ビジョンをしっかり定めたうえで、一定の基準(マニュアルや職務基準)による職員の公平公正な評価と継続的な職員の教育を行う

ということがそれらです。

これらをひとつひとつ積み重ねることで必ず診療所は活性化し、ながく地域で繁栄する診療活動を行うことができるようになります。

まとめると、明確な外部戦略や内部戦略としての内部統制整備、職員教育による質の担保が必要ということです。

マーケティングの5P、すなわち場所、価格、製品、販促、非凡なものについて検討し、他診療所に負けないもの、地域住民から信用、信頼、安心される診療所をつくりあげていくことが繁栄の要諦(ポイント)ということになります。

未来に向けて

書き終わって眺めてみると、繁栄する〇〇の戦略とすれば、ここに書かれている多くのことは診療所以外のあらゆる業種にも該当するな、とつくづく思います。

少子高齢化、未曽有の出来事、米中関係悪化、ロシアウクライナ戦争含めた欧州問題、世界的景気低迷など心配事は絶えませんが、上記をアレンジし、何かを変えることに、私も果敢に挑戦していきたいと考えています。

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